英国 同性愛者に対する宿泊差別禁止へ

by 石田

 イギリス政府は、宿泊施設の貸し出しを含む財貨サービスを提供する際の同性カップルに対する差別を違法とする法律を公表した。

 これは今週末[7月11日に始まる週]に平等権を担当する大臣、ジャッキー・スミス氏により発表されたものである。

 この政府の決定は、スコットランドの朝食付き簡易ホテルで、ロンドンから訪れたゲイのカップルが宿泊を拒否されたことを受けたものである、とスミス氏は述べた。

 スティーブン・ノック氏(34)と彼のパートナーは、彼らの関係が“不自然”であるという理由でトム・フォレスト氏により経営されるキンロチェウェ・ゲストハウスでダブルの部屋に泊まることを拒否された。

 この2人はインターネットを通じて部屋を予約しようとした。返信されたEメールの中でフォレスト氏は2人を“性的異常者”と呼んだ。

 フォレスト氏は2人にツインの部屋に泊まるよう勧め、シングルの部屋へ泊まることを拒否した。それでもなおノック氏がダブルベッド付きシングルの部屋を希望したところ、フォレスト氏は「ツインの部屋での宿泊は歓迎します。しかし、あなた方の倒錯行為を容認することはできません」というメールを送り返した。

 ノック氏がスコットランド観光局に訴えると脅かすと、フォレスト氏は彼にこう返答した。「あなた方の性的倒錯行為は我々にはなんら問題はありませんし、それはあなたの問題です。偏見か? 違います。我々は他のお客様たちを尊重しているだけです。同性愛嫌悪か? 違います。私は、ホモに対して憎悪や恐れなど抱いてはいません」。

 2人はこのEメールのコピーを提供し、問題のゲストハウスを推薦していた政府後援の観光局、「ヴィジットスコットランド」から謝罪を勝ち取った。しかし、現存の英国法の下ではこのような差別行為を告訴することはできなかった。英・通商産業省セミナーにおいて、新しい法は、平等人権委員会により起草されるとスミス氏は語った。

翻訳&記事の解説:石田 京介
(石田 京介:カナダ在住/翻訳スタッフ)

 

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