米国の国勢調査(2000年実施)で、同性愛カップルの世帯数が急増した。人権活動家たちは同性愛者の政治的発言力が高まることを期待している。
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前回の国勢調査(1990年)と比べると、すでにデータが公表された全十州で同性愛カップルの世帯が急増した。デラウェア、ネバダは七倍以上、バーモント、インディアナ、ルイジアナ、ネブラスカでも四倍以上になった。都市研究所(首都ワシントン)の研究者ゲイリー・ゲイツ氏は、90年には同性愛カップルの三分の一しか回答しなかったが、今回はほぼ全カップルが回答したためで、同性愛者が急増したわけではない、と分析している。
同性愛カップルの居住地は、政治的に寛容で快適に住める大都市や海岸沿い、州都、学生街に多い。イリノイ州の同性愛カップルは半数以上がシカゴがあるクック郡に住む。
ニューヨークやサンフランシスコなど同性愛者が多い都市の結果はまだ公表されていないが、ゲイツ氏によると、ゲイ・カップルの大多数は「共稼ぎ」で子どもがいないため、家計に余裕があり、レストランや書店、歓楽街がある家賃の高い市街地に住む傾向がある。一方、レズビアン・カップルは、治安の心配や子育てへの配慮、女性の収入が比較的低いことから郊外に住む傾向がある。特定地区への同性愛者の集中度が最も顕著だった首都ワシントンで、こうした男女の違いが見られた。
同性愛者の世帯数が急増した今回の調査結果の後ろ盾に、人権活動家は同性結婚や養子縁組、相続税などを巡る同性愛者の法的権利獲得に向けた議論が高まることを期待している。ワシントン在住の活動家は、政治的な側面をこう強調する。「連邦政府の統計結果は、同性愛者の居住地区が一つの選挙区だと認めたようなもの。ほかのグループと同じようにね」
(米ワシントン・ポスト紙6月20付=特約)
★この情報は、ヒトコさんから送っていただきました。ありがとうございました。
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