カリフォルニア州、同性カップルに税制優遇措置

by HIME

 
 

 このたび米国カリフォルニア州は、ゲイ・レズビアンのカップルに対して異性婚と同様の税制優遇措置を9月から実施することに決定した。

 これは、カップルの片方が死亡した場合の資産移転に関する優遇措置で、同州でカップルとして登録している場合に適用される。「State Board of Equalization(カリフォルニア州均等委員会)」のキャロル・ミグデン会長(自らがレズビアンであることを公表済み)は、大切なパートナーを失くした悲しみの中で、家を手放さざるを得ないような悲劇に終わりを告げる画期的な措置だ、と話している。

 一方、新措置の反対派は、州政府が何百万ドルもの税収を失うことになると主張。これに対してミグデン会長は、ゲイ・レズビアンだけがその標的になるのはおかしい、と述べている。

 「イコーリティー(平等)・カリフォルニア」のジェフリー・コース会長もこれに同意し、「同性カップルは、異性カップルと同様の連邦・州レベルの権利を持たない。今回の措置はそれを是正する良いきっかけである」とコメントを寄せている。

 変更前は、ゲイ・レズビアンカップルが共有名義で所有する資産は、パートナーの死後、残された側に移転される前に再評価が義務付けられていた。これに対して、同性婚の場合、資産は元の評価額のままである。

 コース会長は、今回の措置により何万ドルもの金額を節約できるカップルがいると強調。また、州政府がゲイ・レズビアンもヘテロと同様の権利があると認めたことを意味し、同州のゲイ・レズビアンコミュニティに対する大きな励ましとなるだろう、と述べている。

 この新措置により、カリフォルニア州で同性カップルがカップルとして登録する数字が増えることが予想されるため、同州各地の役所で新しく登録の窓口が開かれる。

翻訳&記事の解説:HIME
(HIME:米国カリフォルニア州在住/翻訳スタッフ)

 

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