米国、ミシガン州のジェニファー・グランホルム知事は、州内で働くゲイ/レズビアン/バイセクシャルの職員に大きなクリスマスプレゼントを与えることになった。昨年末12月23日に、レズビアンやゲイへの差別を禁止する命令を発表したのだ。
「州政府の雇用手順は、公平さにおいて州民の信頼や行政の一貫性を高め、雇用機会均等の公約を反映したものでなくてはなりません」とグランホルム知事のスポークスウーマン、リズ・ボイドさんは説明。
州の雇用において、性的指向による差別を禁止するこの命令書は、州政府の行政機関を対象としている。 AP通信によると、これは州職員全体の95%、約5万5千人に及ぶとのこと。
アメリカ連邦法では、人種・年齢・宗教・性別による雇用差別は禁止されているが、性的指向は含まれていない。
ミシガン州のゲイの人権団体、Triangle
Foundation によると、同州は他の9つの州に次いで、同性愛者を対象とした政策を施行することになる。
Triangle Foundation の事務局長、ジェフリー・モンゴメリー氏は、「私たちはこのグランホルム知事の執行命令に非常に喜んでいます。これによりゲイ/レズビアン/バイセクシャルの人々が受けうる機会と保護は、ミシガン州が州民を誰も排除せず平等に扱い、そしてすべての州民を正当に評価するという、知事の構想を率直に反映していると思います」との声明文を発表。
グランホルム知事の命令書は、彼女が明言していた GLBT コミュニティへの深い関わりを強調したものとなった。
知事は、2002年の州知事選において、市民権である法令保護を同性愛者にも広げるよう訴えていた。また、同性カップルのシビル・ユニオンの認知を支持することを公言してきた。
保守派の人々は先行きを不安視している。ミシガン州全米家族協会の理事長である、ゲーリー・グレン氏は、この動きが、「同性婚を合法化する布石の、最初の一歩になってしまう」とデトロイト・フリー・プレスに語った。
しかし、「公正を求めるミシガン」(Michigan Equity)の役員補佐、ペニー・ガードナーさんは、ミシガン州の道のりは長いだろうと予想している。彼女の団体は、州の市民権法に性的指向を記載させる活動をずっとしてきた。なぜならば、性的指向を理由とする解雇や立ち退きは、未だ合法だからである。
ガードナーさんは、「私たちは未だ差別されることが許容されている、残り少ないグループの1つなのです。まだまだ長い道のりですが、この命令書は州政府にとって大きなステップです」と語っている。
翻訳&記事の解説:ワタル
(ワタル:埼玉県在住/翻訳スタッフ)
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