TAMPAのGAYが危ない!

by Tom Yamagishi

 
 

 2002年の TAMPA GAY PRIDE FEST の打ち上げパーティーで3人の GAY が、待ち伏せしていた数人に襲われ大怪我をしたという事件の記憶がまだ新しいところだけど、また新たに TAMPA(米国フロリダ州)の GAY が被害に巻き込まれた。

 1月6日の夜、TAMPA 郊外の住宅地の駐車場でシーツに巻かれて放置された死体が一台の車の中で発見された。その死体は腐敗が激しく、歯の鑑識結果から12月20日から行方不明だったマイケル・ワックホルツ(26歳)と判明した。

 マイケルが行方不明になった20日、もう一人ジェーソン・ゲールハウス(26歳)という青年も、 TAMPA 市内のGAYクラブ(Club 2606)で最後の姿を目撃されて以来、行方がわからなくなっている。二人は最近 TAMPA の大学に行くためにここへ引っ越してきたばかり。そして、二人はネットで知り合って TAMPA 市内、郊外の GAYクラブへよくいっしょに出かけていたと言う。

 ジェーソンが最後にクラブを出た時は3人だったという目撃者の報告から、残る二人とジェーソン、そして殺されたマイケルとの関連を警察では調べている。二人の行方がわからなくなった晩(12月20日)はこの二人が一緒だったかどうかはわかっていない。

 8日、ジェーソンとマイケルの家族、その友人、そして TAMPA の GAYコミュニティー総勢80名近くがミーティングを開き、未だ行方不明になっているジェーソンの捜索に全力を尽くす方針を決めた。「これは単なる誘拐殺人で済まされるものではない。GAY の我々に対する嫌がらせ、パッシングだ」と、一昨年の事件で被害にあった一人が話をした。

 TAMPA 警察署は9日から市内を流れるヒルズボロー川や TAMPA 湾周辺の捜索も強化することにし、コミュニティーでは市内近郊の GAYクラブに写真を配り、捜索協力の呼びかけを始めた。8日の晩の地元ニュース局4社はこのニュースをトップで取り上げた。

 ここ3ヶ月の間に数件の GAY に対する嫌がらせ事件が起きている事もあり、TAMPA 周辺に住む同性愛者は(僕も含めて)不安を隠せない。

 この日ニュースのインタビューに答えたジェーソンの母親は「これは悪夢だ。GAY に対する戦争だ。こんな事件に息子が巻き込まれるなんて哀しいけど、これほど多くの人たちが息子のために力添えをしてくれるということが、本当にうれしい」と、涙ながらに語った。

(事件の内容は TAMPA のテレビ局 FOX 13をこの日僕が観ていた)

《Tom コメント》
 未だに GAY が絡まる事件に関しては「まともに法で裁かれる」という強い基本ができていない、フロリダ州の弱い面がある。以前にも言ったように、フロリダ州知事はあのブッシュ大統領の弟。「GAY は罪人だ」なんて涼しい顔で言ってしまうような人だから、今回の事件いついても、兄同様に陰で戦争を吹っかけてるようなものだと僕の個人的想像、、、、、。
 ちなみに参照に出て来た記事の中の「Club 2606」はSM系のクラブ。「Tomes & Tresure」は GAY の本屋&コーヒーショップで、僕の職場の斜め向かいにあり、いつも昼休みはここで昼寝をしたり、DVD を探したり、集まる GAY 仲間との交流の場にしているところ。したがって今回の事件にしても、なんか人事には思えないもので鳥肌が立った。マイケルが見つかった場所がこれもまた僕の通勤路ときてるから、不安と恐怖も一層高くなるのは言うまでもない。
 ジェーソンの行方が途絶えてから早2週間。一日でも早く事件が解決することを願って僕も全面協力をするし、みんなも無事にジェーソンが戻って来ることを願っていて欲しい。

翻訳&記事の解説:Tom Yamagishi
(Tom Yamagishi:フロリダ州タンパ在住/翻訳スタッフ)

 

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