サンフランシスコ市同性婚許可〜その後・4
日曜にLGコミュニティで祝賀パーティ&知事対市長舌戦

 
 

 23日の日曜日、サンフランシスコで、誓いを交わした同性カップルを祝福するイベントが行われ(コミュニティ主催)、約2000人の人たちが集まった。会場のハイアット・リージェンシー・ホテルから、入場を待つ人の列が1ブロックを超える長さに伸びた。大宴会場は、紫と白の風船で飾られ、参加した何百もの「新婦と新婦」「新郎と新郎」たちは、「結婚の自由」と書いたハート形のステッカーを付けていた。

 最も注目されたカップルは、デル・マーティンさん(83歳)とピュリス・ライアンさん(79歳)で、今回サンフランシスコ市から最初に結婚許可書を受け取ったカップルでもある。彼女たちは、シスコで長年アクティビストとして活躍しており、パートナーシップを結んで51年になる。ふたりは、1955年に、アメリカで最初のレズビアングループのひとつ、「ビリティスの娘たち」を設立、続いてシスコで最初の同性愛者としての出版物である「ラダー(はしご)」というニューズレターを発行、さらに1979年には、ライアン=マーティン女性公共医療クリニックを創設した。1995年には、老人問題に取り組む政府の委員にも任命されている。

 ライアンさんは、LGにエネルギーを与えてくれる現在の動きをさらに広げていこうとあいさつし、カップルたちは、ウェディングケーキとともに歓びを分かち合い、踊り、子どもたちの写真を見せあう者もたくさんいた。

 しかし、結婚制度はどんなカップルにも広げられるべきだとして、自分の教会で同性どうしの結婚式を挙げた女性牧師は、司教に呼びだされ審問を受けることになるなど、逆行する動きもまだまだある。その牧師は、論議にすすんでかかわり、望む同性カップルのために教会で式をあげ続けると宣言している。

 一方、シュワルツネッガー知事は、週末に行われた州の共和党の会合で、「サンフランシスコ市及び同市の法廷は、法の支配を無視する危険な道を歩んでいる」と非難し、「同性カップルへ結婚許可書を発行することは、違法な攻撃用武器の製造やドラッグの販売に許可書を与えることにつながる」から許せないのだ、と述べた。

 ニューソム市長は、これに反撃して、「AK-47(旧ソ連製のライフル銃、いわゆる『カラシニコフ』)のことを言ってるんじゃない。仮想のことを言ってるんじゃない。人間について、人間の尊厳について言ってるんだ。真実と信頼と憲法への忠誠を守ることなんだと思う」とCNNの日曜最終版で述べた。

訳&記事の解説:伊藤

 

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