カナダ・ケベック州の控訴裁判所は、19日金曜、同性カップルには結婚する権利がある、と判断し、ケベック州は、カナダで第3の同性婚を合法化する州/地方となった。
ケベック控訴裁判所は、結婚する権利に関して同性カップルを差別することは憲法違反である、とした下級審の判決を支持した。
昨年、オンタリオ州とブリティッシュ・コロンビア州でも、同様の判決が下されており、両州ではすでに同性カップルは結婚することができる。
与党である自由党の指導者たちは、カナダ全土で同性カップルに結婚する権利を保障する法律の制定に取り組んでいる、と言い続けているが、様々な世論調査によれば、この問題に関する国民の意見は、ほぼ半々に分かれている。
実際に、来年施行予定で、国として同性婚を認める法律の草案は作成されているが、それに先立って、同性婚の合法性に関するいくつかの点で、カナダ最高裁が、検討を依頼されていて、まだその結果は出ていない。今秋まで遅れるとの見通しもある。
ケベック州の訴訟の中心にいた(=同性カップルに結婚する権利がある、と訴えた)カップルは、31年間パートナーシップを築いているふたりの男性、マイケル・ヘンドリックスとレーネ・レベウフで、ふたりが法廷から出て来た時は、数百人のレズビアン/ゲイが通りに集まっていて、ふたりを祝福した。
ヘンドリックスさんは、19日の判決の後「水門が開きそうです。カナダが、平等な結婚が実現した北米で最初の国になったら、すばらしいですね」と語った。レベウフさんも「これで、私たちの関係の全ての部分を最終的に結びつけることができます」と喜んだ。ケベック州では、申請から結婚許可書の発行まで20日かかるので、ふたりの結婚式は4月10日になるそうだ。
2人を支えた弁護士であるコリン・アーヴィンは、カナダ連邦憲法に基づくこの判決が、カナダの他の地域に影響を与えない、などということはありえない、つまり、カナダ全体で同性婚が認められる大きなステップになった、と主張している。
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Canada の代表ジル・マチルドンは、これでカナダの70%で同性カップルが結婚できるようになったことを指摘しつつ、次のように述べた。「すでに、何千ものゲイ/レズビアンのカップルが、オンタリオ州とブリティッシュ・コロンビア州で結婚しています。私の知るかぎり、それで結婚式を中止したなどという異性カップルはひとつもありません。それどころか、カナダは、世界で最も進歩的な国のひとつとして評判を得ています。複数の調査によれば、このことで、観光客が殺到するばかりではなく、最高の知識労働者を引きつけており、これは、ケベック州も利益を得ることができることを示しています」。
訳&記事の解説:伊藤
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