フォーチュン誌が選ぶ企業500社ランキングのうち、かつてないほどの数の企業が社内の差別撤廃政策に性的指向の項目を加えている。「平等フォーラム」(Equality
Forum:フィラデルフィアに拠点を置くGLBT団体)によると、「フォーチュン500社」のうち78%にあたる389社の社則に、そのような項目があるという。これは「人権キャンペーン」が2003年秋に編纂したリストに基づいた数字である323社から、66社増えたかたちとなる。
これらの数字は、4月28日、その週にフィラデルフィアで行われていたGLBTの市民権会議で、「平等フォーラム」によって発表された。
「人権キャンペーン」の教育担当ディレクター、キム・ミルズ氏は、「職場での差別からゲイ、レズビアンの人々を守るための連邦法がないので、性的指向にも言及した差別撤廃政策が企業に採用されるのは、大変よいことです」と述べた。
「平等フォーラム」の経理担当であるケビン・レイ氏は「ここ5ヶ月間で『フォーチュン500社』の差別撤廃政策に性的指向の項目がなかった企業177社のうち、37%の66社から肯定的な返事を頂いています」と述べた。
職場での従業員保護政策に性的指向という項目を、最近付け加えた企業には、フェデラル・エクスプレス(国際宅配便など)、グッドイヤー・タイヤ、JCペニー(アパレル他)、PNCフィナンシャル・サービス、タイソン・フード、そしてユノカル社(石油)などがある。
「人権キャンペーン」、「平等フォーラム」、「全米ゲイ/レズビアン商工会議所」を含む権利団体は、「フォーチュン500社」の中でゲイ/レズビアンの従業員を護るための反差別政策を採用していない企業に、そのような条項を付け加えるように促し続けている。
ミルズ氏は、「企業はそうすることで、従業員や消費者や投資家たちに、自社が十分に寛大な企業であると伝えることができるでしょう」と語る。
最近のギャロップの世論調査では、85%以上のアメリカ人が、職場での従業員保護政策に性的指向の項目を加えることに賛成だという。
一方、同性カップルに5月17日から結婚を許可する準備が整いつつあるマサチューセッツ州では、何社かの企業がゲイ/レズビアンの従業員のドメスティック・パートナーに対する保障を取り止めている。それらの企業で働く同性のパートナーを持つ従業員で、健康保険のプランをそのままで保ちたい場合は、結婚する必要がある。
同州で最大規模の従業員数を誇るベス・イスラエル・ディーコネス医療センターとバブソン大学は、同州在住者向けのドメスティック・パートナーに対する保障を2004年末には取り止める予定だとしている。
翻訳&記事の解説:Nick
(Nick:東京都在住/翻訳スタッフ)
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