卑猥語ではないが、それに近い言葉が先週木曜のナショナル・スクラブル・チャンピオンシップ[←写真も見られます/主催の「全米スクラブル協会」はこちらから]でちょっとした騒動を巻き起こした。
その試合の最終ラウンドで結果的にチャンピオンとなったトレイ・ライトさん[写真はこちらから]は、トーナメント期間中はゲームでの使用が禁止されていた侮辱言葉である「レズ」(lez)という言葉を使った。
通常このゲームで使用が禁じられている言葉というものはないが、今回のゲームはESPN チャンネル[スポーツ専門局/日本の
CS 局はこちらから]での放送用に収録されていたため、いくつのかの用語は不適切であるとされており、その中にこのレズビアンを指すスラングも含まれていた。
「このような言葉をテレビで見せることはできません」とスクラブル協会の代表、ジョン・ウィリアムスさん。
ロサンゼルスから参加したピアニストであるライトさん(30歳)は、2枚のタイルでこの言葉を作ると、すぐ代わりのタイルを2枚引いた。そのために、レフリーはすぐには気がつかなかった。それからレフリーが気づいて、この言葉が使用できないことを伝えたとのこと。
ESPN の代表はウィリアムスさんに、この言葉を変えるよう伝えたが、問題はライトさんがもうすでに新しいタイルを選択してしまっていたということであった。
「彼はルールを破りました。しかしそれ以上にこの言葉が使用されたことに憤慨した人々がいたのも事実です」とウィリアムスさん。
トーナメントの参加者で、スクラブル・チャンピオンシップを題材にしたドキュメンタリー、「Word
Wars」の監督であるエリック・チャイケンさんは、「侮辱的」な言葉の定義には解釈の余地があると話す。
「もっともばかげているのは、ESPN でアメリカ・インディアンを指す“redskins”という言葉が使えないということでしょう」。
ウィリアムスさんはライトさんや対戦相手であるディビッド・ギブソンさんと話し、スクラブル顧問委員会の緊急会議を開いた。
ウィリアムスさんによれば、きちんとした話し合いの末満場一致で、ライトさんが選んだ2枚のタイルを戻し、“lez”を取り除いて、別の単語に置き換えることになった。
ライトさんは、“feijoa”(常緑低木)や“zebu”(家畜雄牛)といったより無害な言葉を使い、結果的に3ゲームでの最終ラウンドに勝利し、2万5千ドルを獲得した。
「私がこのゲームをするとき、言葉の意味ということまでは考えが及ばないのです」とライトさんは説明している。
《注》「スクラブル」とは、点数のそれぞれ定められた持ち駒を駆使して、クロスワード上に英単語を作っていくゲームで、例えばこちらのサイトをご覧下さい。上記の、2枚タイルを使って単語を作った後、新しく2枚のタイルを補充する、というルールがよくわかります。
翻訳&記事の解説:ワタル
(ワタル:埼玉県在住/翻訳スタッフ)
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