米国でLGの若者の間に高い喫煙率という調査結果

by ワタル

 先日開催された、ゲイ/レズビアンの医療専門家たちの会議で発表された資料によると、ゲイやレズビアンの若者は、成人のLGBTと同様、異性愛者の若者と比べてタバコを吸う確率が40〜60%も高いとのこと。

 7〜12年生(日本の中高生に当たる)の生徒、1万2千人を対象に行われた調査では、同性に引かれる、または同性間の恋愛関係にあると答えた約8%の回答者のうち、45%の女子と35%の男子がタバコを吸うと回答。同性には引かれないと答えた生徒のうち、喫煙すると答えたのは男女とも29%だった。

 この調査を行ったのは「青年の健康に関する国立縦断的研究所」(Add Health)で、10月21〜23日に米国カリフォルニア州ランチョミラージュで開かれた、「ゲイ/レズビアン医療専門家会議」(GLMA)年次総会で発表された。

 「今回発表された調査結果を非常に重く受け止めています。この結果は、若年層のGLBの高い喫煙率を示した前回の研究と一致していますが、GLMAではこの調査がゲイ・コミュニティの意識に変化をもたらすのではと期待しています」とGLMAの会長、ケネス・ハラー医師は語った。

 2001年の「ハリス・インタラクティブ[市場調査会社]」調査では、ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダーと答えた回答者の36%が喫煙者だった。全成人での同様の調査では、喫煙者は25%だった。この高い喫煙率にはいくつかの要因があるとされ、高い社会的ストレス、バーやクラブ通いの頻度の高さ、またタバコ会社がLGBTの消費者をターゲットにしていることも挙げられる。

 同じ調査では、禁煙しようとしたLGBTの喫煙者は、タバコをやめるまで平均で8回も禁煙に失敗しているという。

 「アメリカン・レガシー基金」(ALF)の禁煙優先対象者担当の副会長、ヘレン・レットローさんは、タバコをやめることの難しさを認めながらも、あきらめないことが大切だと話す。

 「タバコをやめるには、いくつか大切なことがあります。やめる日を決めて計画を立てる、家族や友人のサポートがある、オンラインや電話でのカウンセリングを利用する、禁煙を助ける薬があるかどうか医療専門家に聞く、などです」
 「ゲイの若者の場合、匿名で相談できるインターネットでのカウンセリングやサポートを受けるほうが、成功する確率は高いでしょう。例えば、QuitNet.com では同様のサポートをしています」とのこと。

翻訳&記事の解説:ワタル
(ワタル:東京都在住/翻訳スタッフ)

 

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