カナダ、ニューファンドランド州で同性婚が合法化

by ワタル

 カナダ、ニューファンドランド州の最高裁判所は、12月21日・火曜日に、同州をカナダで7番目に同性婚を認める州とする判決を下し(準州を含めると8地域目)、同性婚の禁止は憲法違反であると明言した。

 これは、2組のレズビアン・カップルが結婚許可を求めて起こした裁判に対する判決である。裁判所は、両カップルに結婚許可書を発行し、その婚姻を登録するように州当局に命じた。これで、まだ同様の判決が出ていない州は、プリンス・エドワード・アイランド、ニュー・ブランズウィック、アルバータの3州、準州でもユーコン準州で許可がおり、ノースウェストとヌナブトの2準州を残すのみとなった。

 ニューファンドランドの2組のカップル、ジャックリーン・ポトルさんとノエル・フレンチさん、リサ・ジグラーさんとテレーサ・ウォレスさんは法的な婚姻権を希望していて、昨年から今年にかけ結婚許可証の申請をしたが拒否されていた。ニューファンドランド州司法大臣、トム・マーシャルさんは、今月はじめ、州政府は今回の裁判判決に反対しない旨を明らかにしていた。

 フレンチさんは、「私たちは、クリスマスまでには結婚しようと誓っていましたが、それが実現するわけです」と語った。ふたりは、23日、ニューファンドランド州の州都セントジョンズの市長によって結婚式をとりおこなう予定。フレンチさんは「私たちは、一生支え合っていこうと決意しています。今回のことは、そのステップのひとつでしかない、と考えています」とも述べた。

 この判決が出る前の、12月はじめ、同性婚を含む、結婚を再定義する(つまり、同性婚を合法化できる)権限を唯一保持するのは連邦政府だけである、という判断をカナダ最高裁が下している。

 カナダのポール・マーティン首相は、この時の最高裁の判断後の談話で、すでにカナダ10州のうち6州と準州の1つで同性婚が合法化されているのだから、これは全国的に承認されるべきであると、語っている。政府では来年1月にも、この法案を議会に提出する予定。

 この法案は、オタワの308席ある国会(下院)において、およそ25票差で通過することが見込まれている。
与党の自由党に加え、最左翼の新民主党とケベック地方連合[ブロック・ケベコワ]もこれを支持している。

 国会で承認されると、カナダは、ベルギー、オランダについで、3番目に同性婚を認める国となる。

翻訳&記事の解説:ワタル
(ワタル:東京都在住/翻訳スタッフ)

 

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