同性愛者団体のコマーシャル by 石田 |
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大統領就任式を2日後に控えた火曜日(18日)、「人権キャンペーン(HRC)」はLGBT人権問題に対してブッシュ大統領が行ってきた政策を非難するテレビコマーシャルを披露した。 この30秒のコマーシャルは就任式の行われる1週間、ワシントン地区で CNN、MSNBC、FOXニュースの各テレビ局を通じて放送されている。 コマーシャルは自身の政策を擁護するブッシュ大統領の言葉から始まる。「私は他人の性的指向に基づいて雇用や解雇を決めたりはしません」と、彼は語りだす。 そこにナレーターが割り込んできて、「しかし同時多発テロが発生した9月11日以来、ジョージ・ブッシュは1,500名もの兵士たちをゲイであるという理由だけで解雇してきた」と付け加える。 そこでまたアナウンサーは、「しかし、彼は同性愛者差別が原因で起こる憎悪犯罪に対する厳重な取り締まりを拒絶しました」と言い足す。 ブッシュ:「そして、平等な権利を支持します」。 ナレーター:「しかし彼は、同性愛者のカップルが病気だったり、家族を守ろうとしていたりする時に一番必要としている平等権を、認めていません。ジョージ・ブッシュの発言と行動は全く一致していないのです。次の4年間で彼は一体何をするというのでしょうか?」。 「人権キャンペーン」の政治部門代表、ウィニー・スタッチェルバーグ氏は、コマーシャルの戦略をこう説明する。「我々はジョージ・W・ブッシュの二つの顔をここ数ケ月にわたりずっと見てきました。そして、一体どちらの顔が木曜日に就任の宣誓をするのかと考えています」。 ワシントン・ポスト紙日曜版(16日)にはブッシュ大統領のインタビュー記事が載ったが、その中で彼は「同性婚を禁止する連邦憲法改定案を通過させるために上院議員に圧力を掛けることはないだろう」ととれる内容を語っている。 しかし、同日の米 NBC放送局での「ミート・ザ・プレス」に出演したダン・バートレット大統領参事官は、ブッシュ大統領は「上院内での政治情勢」を話していただけなのだと主張し、ワシントン・ポスト紙での発言から大統領を遠ざけようとしていた。そして、バートレット参事官は、連邦法修正案可決に向けて大統領が「政治的に身を尽くす」と約束した(参事官の発言内容はこちらから読めます)。 「憲法を差別の道具に利用し続けたブッシュ大統領が、ワシントン・ポストでそれを撤回するような発言をするのもまた、大統領の一貫性のなさを暗示している」と、「人権キャンペーン」のスタッチェルバーグ氏は言及する。「何百万人ものアメリカ人とその家族を傷つけるであろう憲法改定案に反対する為に、我々は活動し続けます」。 なお、このコマーシャルはこちらのサイトから見ることができます。 翻訳&記事の解説:石田 京介
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