米国コネチカット州でシビル・ユニオン法が成立

 4月20日、米国コネチカット州のM.ジョディ・レル知事(共和党)が署名して、「シビル・ユニオン法」が成立した。裁判所の判決(指示)によらずに、議会の立法過程だけで成立したシビル・ユニオンは米国で初めてである。

 この法律は、13日に、85対63で下院を通過し、上院に戻された。下院では、通過の条件として、「結婚を男性と女性の結合である」と定義する条文が付け加えられた。上院ではこの修正は否決されていたのだが、知事の後押しもあって下院では修正の上承認となった。そのため、上院での再可決が必要となり、20日、26対8で可決され、その1時間後に知事の署名となった。知事は13日の修正案可決時、「差別と闘い、市民権を護ると同時に、結婚という伝統的な制度も保持する、曖昧さのないメッセージが法案に盛られた」と歓びのコメントをしている。

 共和党では、これは政治的決着ではなく、市民の声の反映だとしている。実際、州内の大学の4月上旬の世論調査では、有権者の56%がシビル・ユニオンを支持しているが、53%は同性婚に反対している。

 この法律により、同性カップルは新たに、588の権利や機会を利用できるようになる。そこには、税制、相続、離婚、医学的決定などが含まれ、何百という州法の改正を伴う。しかし、連邦法や他州の法律には影響を与えない。

 同性愛者であることをカミングアウトしているアンドリュー・マクドナルド上院議員は、「今日決まった法律は、国中に反響し、たくさんの人々、そうこの州の何千人もの人たちに希望の波を送ることでしょう」と述べた。

 シビル・ユニオンを認めている州は、他にヴァーモント州があるだけである。カリフォルニア州も、それに近いドメスティック・パートナー制を持つ。マサチューセッツ州は、同性カップルの結婚を認めている。しかし、これらの変化は、同性カップルが法廷での闘争に勝った後で、起きたものだ。コネチカット州でも、7組の同性カップルが同性間に結婚許可書が発行されないことに対して訴訟を起こしていたが、未解決のうちに今回の法成立となった。

記事のまとめ:伊藤

 

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