イランで10代のゲイ2人が処刑される

by エリック・エレフセン

 イランのISNA通信社の情報によると7月19日、10代の少年2人が13歳の少年を強姦し、同性間で性行為をした罪の疑いで、公開死刑にされた。

 イラン第2の都市、マッシャードのエダラト広場(ペルシャ語では「正義の広場」という意味)において、2人は絞首刑にされた。容疑者2人の名前は公開されず、イニシャルで、M.A と A.M と呼ばれていた。

 絞首刑の実刑を言い渡されるまでに、2人は14ヶ月間牢獄ですごし、約228回むちで打たれた。

 死刑を受けた少年たちの弁護人であったルハッラ・レザザデヘ氏はテヘラン最高裁判所へ容疑者はまだ未成年であるという事実をもとに上訴を求めたが、これは却下され、絞首刑は実行されることとなった。

 現在、捜査当局は、この2人の「犯罪」と関係があるとされる、別の3人の少年も捜索して逮捕しようとしている。

 容疑者2人はいっしょにセックスをしたと認めたが、ロンドンに拠点を置く同性愛者の人権擁護団体「アウトレイジ」はこの情報は拷問の下で強要された自白ではないのか、と主張している。

 主要の通信社からの情報には報道されていなかったため、「アウトレイジ」は13歳の少年が強姦されたという情報も疑っている。その告発自体がでっちあげられた容疑であるか、13歳の少年は合意の下で他の2人との性行為に参加した可能性も大いにあるというのだ。

 「イスラムの名の下でファシスト行為を行っているイランの政治家たちの野蛮さが伺えます」と「アウトレイジ」のスポークスパーソン、ピーター・タッチェル氏は述べた。「現在のイランという国全体が一つの巨大な牢獄なのです。ゆがめられたイスラム法により、裁判抜きの拘留、拷問、国家による恣意的な殺人等がまかり通っています」。

 イランの法律はイスラム法典に基づいており、同性間の性行為は死刑で罰せられる。イランの刑法では女性は9歳から、男性は15歳から死刑の対象とされる。イラン北東部のマシャード代表の国会議員たちは20日、少年たちの処刑が報道されたことに対して抗議した。

 一方、超保守的なアリ・アスガリ代議員は「メディアは、司法判断に敬意を表さず、処刑された少年たちの年齢ばかりに言及し、イランの国益に悪影響を与える行動をとっている」とイラン・フォーカス紙に発言している。「たとえネット上に彼らの年齢が書かれたとしても、ジャーナリストはこれを追及すべきではない。あの青年2人は腐敗した人間だった、ゆえに彼らは司法官の判断により刑罰を受けた。それはきわめて正当な扱いである」。

 この処刑に対し、世界中から怒りの声が上がっている。イランで子どもと女性の人権を擁護する活動をしていて、2003年にノーベル平和賞を受賞したシリン・エバディさんは、今回の措置は「子どもの権利条約」違反だとして行動を起こす予定(イランも条約に署名している)。

 また、米国最大のLG団体「人権キャンペーン」は、ライス国務長官に処刑を非難するように求めている。イギリスでも「アウトレイジ」が活発に活動し、イラン大使館への抗議デモも計画されている。スウェーデンでもイランからの亡命者を政府が保護するよう運動が始まった。ロシアの同性愛者の人権擁護団体も、プーチン大統領にイランに圧力をかけるよう求めている(ロシアはイラン最大の経済的パートナーのひとつ)。

翻訳&記事の解説:エリック・エレフセン
(エリック・エレフセン:東京都在住/翻訳スタッフ)

 

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