全米調査:LGBTの生徒の10人中9人が嫌がらせを受けた経験あり by Nick |
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高校でカムアウトをする同性愛の生徒数は増えてきているものの、ほとんどの生徒にとってはまだ学校が安全だとは感じられないようだ。10月11日に公表された、同趣旨では初めての調査では、LGBT の生徒の不安には十分に根拠がありうることが判明した。 調査対象となった LGBT の生徒のうち90%(LGBT ではない10代の生徒では62%)が、過去一年間に嫌がらせを受けたり、暴力を受けたことがあると回答している。 この衝撃的ともいえる結果は、ハリス・インタラクティブ社が「GLSEN:ゲイ/レズビアン/ストレート(異性愛者)教育ネットワーク」の代行で行った調査によって明らかになった。「からかいからいじめまで」と名づけられたこの調査は、アメリカの学校でのいじめについての全国調査であり、同性愛者に対する嫌がらせに関する質問を含んだ初めてのものだ。 調査対象となった3400人以上の生徒は、「同性愛者であること」、または「同性愛者だと思われること」は嫌がらせを受けた2番目の理由とも回答している。学校で嫌がらせを受ける一番の理由は、「容姿」だという。 「調査ではっきりと分かったのは、アメリカの学校でいじめや嫌がらせが蔓延していることと、嫌がらせを経験する生徒は他の生徒よりも授業に来なくなりがちで、それが生徒の学習能力に影響を与えてしまう可能性があります」と、GLSEN の創始者で代表でもあるケビン・ジェニングス氏は語った。さらに、「嫌がらせを防止するための方針、特に性的指向や性同一性/性に対する自己表現に関する項目を含んだものが学校にあることが、生徒が学校でより安全を感じることにつながることも明らかになりました」と続けた。 調査対象となった教員の大多数(85%)は、同性愛の生徒にとって学校を安全な場所にする義務が自分たちにはあると答えている。しかし、同性愛者に対する嫌がらせを教員が積極的に防ぐために役立つ学校の方針が、実際には存在しない場合があるという。調査対象となった教員の中で、性的指向や性同一性の項目を含んだ嫌がらせを防ぐための方針が学校には存在しないという教員は半分以下である。 さらに、教員が生徒を守ることに関心があるにしろ、生徒は自分の問題を教員には言わないかもしれない。調査では、同性愛者も異性愛者も含めた全生徒の過半数(57%)は、嫌がらせを受けることがあったにせよ、それを教員や他の学校職員に報告しないつもりだという。 「教員側が生徒にしているというサポートと、生徒側の『教員が果たして何か行動を起こしてくれるのだろうか』という感覚の間には大きな隔たりがあって、それをいかに我々が埋めていく必要があるかということを調査は示しています」と、ジェニングス氏は言う。さらに、「生徒が学校で抱えている問題に教員がもっと気づくことと、いじめや嫌がらせを経験している生徒にとって教員は頼れる存在であるということを教員側が積極的に認識していくことが重要です」と続けた。 翻訳&記事の解説:Nick
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