オランダは、同性カップルの結婚の平等を世界的に前進させる、画期的な第1歩を記してきた。
5年前の4月、オランダは、ゲイやレズビアンのカップルが法的に結婚できる世界で最初の国となった。
「もし私が当時、最初に結婚するということがこんなにも大きな注目を集めてしまうと知っていたら、トップを切って結婚することに同意しなかったでしょう」と、アンネ・マリー・ザスはラジオで語った。
彼女は2001年の歴史的な日に、アムステルダムの市役所で彼女のパートナーであるエレーヌ・ファッセンと結婚した。2人を含む4組の同性カップルの結婚式を執り行ったのは、ジョブ・コーエン市長だった。
(当時のニュースが「こちら」から読めます。2人の写真もあります)
それ以来、同性婚を求める動きは世界中に広がり、ベルギーは2003年に同性婚を合法化する第2の国になり、スペインとカナダが2005年、それに続いた。
今年の12月までには、南アフリカが、5番目の国になる予定だ。昨年、婚姻法を12ヶ月以内に改正するよう政府に命じる判決が出たからだ。
米国ではマサチューセッツ州だけが、同性カップルの結婚を認めている。
アンネ・マリー・ザスは、結婚した日を振り返ってカップルを見ようと集まった群衆に圧倒されたと語る。
「ホテルから会場へ着くと、とんでもない数の国際的メディアの衛星放送車がいて、本当にびっくりしました。私たちは運良く、ジャーナリストの大軍の中で家族を見つけることができて、ホッとしました。圧倒されましたが、美しい光景でもありました。市役所はバラの花で飾られ、ジョブ・コーエン市長はすばらしいスピーチをしました」。
4月初め政府は、疾風のような2001年の同性カップル結婚ラッシュが続いた後、オランダの同性婚の数は安定してきた、と発表した。
オランダ統計局によれば、2001年に結婚した同性カップルは約2500組で、翌2002年は1800組。その後、毎年数は減り続けており、2004年が1200組、昨年・2005年はちょうど1100組だった。
オランダ統計局は、2006年は1200組が結婚すると予想している。減少傾向は落ち着いて来たようだ。
同性婚が合法化されて最初の2年間に婚姻数がかなり多いのは、すでにある期間生活を共にしていて、すぐにでも新しい法律を利用したいと思っていたカップルがたくさんいたからではないか、と統計局は見ている。
「その後は、すでに関係があってなるべく早く結婚したい、というカップルが残り少なくなり、結婚したいと思った時に結婚しようとする、つまり異性間なら当たり前の形で、同性婚をする人の数が反映されているのではないか。これはとてもいい傾向なのではないだろうか」。
記事のまとめ:伊藤
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