チームS:シェイダさん救援グループ 2005/02/22 up
 
(1)シェイダさん、仮放免延長される
〜東京入国管理局はシェイダさんを収容できず〜
 

 1月20日の第2審敗訴判決で、仮放免の延長も打ち切りかと心配されたシェイダさん。「チームS・シェイダさん救援グループ」では、シェイダさんの身の安全を心配し、また、収容された場合にはいち早く行動できるようにということで、仮放免更新のための出頭日である2月14日(月)、シェイダさんとともに東京入管を訪問する「シェイダさんと東京入管ツアー」を開催しました。
 シェイダさんの身の安全がかかっているとあって、この「ツアー」にはほんとうに多くの方、総勢10名以上の方が参加してくれました。一方、クルド人のマンデート難民の強制送還事件との関係で、マスメディアの取材などもいくつかありました。

 参加者みんなを引き連れ、シェイダさんは6階の違反審査部門へ。シェイダさん以外にも、クルド人やアフガン人のマンデート難民の人たちが仮放免延長手続きに来ていました。シェイダさんはこうした中東系のマンデート難民の多くと知り合いで、緊張感の中でも、談笑しながら自分の番が来るのを待ちます。1時間ぐらい待ったのちにようやく手続き。とりあえず今回は、仮放免が延長になり、シェイダさんは収容されることなく出てきました。

 その後、マンデート難民という同じ立場ながら収容されている、シェイダさんの友だちのクルド人の面会をみんなでした後に、シェイダさんの無事を祝って、有志でお台場の地中海料理のレストランに行き、しばしお食事会。とりあえず収容を免れてシェイダさんもほっとしているようでした。

 しかし、これから毎月、収容や強制送還を心配しながら東京入管に出頭しなければならないことを考えると、非常につらいものがあります。第3国出国によるシェイダさんとの「お別れ」もさびしいものがありますが、シェイダさんのためにも、早く法的に安定した落ち着き先が決まって欲しい、と心から思います。

 
(2)シェイダさん裁判、最高裁へ
 

 こちらは短信です。1月20日に、極めて不当な敗訴判決を得たシェイダさんですが、最高裁への上告手続きを行いました。これでシェイダさん裁判は最高裁判所という日本の司法の最高権威において争われることになります。同時に、シェイダさんに対する退去強制令書の執行停止申立ても行っています。

 
(3)シェイダさんの問題、東京新聞で大きく報道
〜2月20日(日)朝刊特報欄「難民鎖国の壁国連基準とズレ」〜
 

 この1月18日、UNHCRによりマンデート難民に指定されたクルド人難民を、法務省が難民条約への違反を省みず強制送還するという驚くべき事件が起こりました。法務省は、「日本の裁判所は、強制送還されたクルド人は難民ではないという判断を行っており、この人物は難民ではない」と強弁していますが、法務省のこの行為は国内外から強い反発を読んでいます。
 この事件に関連して、シェイダさんなど、他のマンデート難民への注目が集まっています。シェイダさんの第2審判決後最初の出頭と前後して、東京新聞の特報部の記者の方が、シェイダさんを一生懸命取材してくれました。その取材の成果として、今日、東京新聞の特報面を2頁ぶちぬいて、シェイダさんに関する大きな記事が掲載されました。題して、「難民鎖国の壁 国連基準とズレ」。シェイダさんの直面する現実をしっかりととらえた、とてもよい記事です。以下のウェブからアクセスできます。是非ともお読み下さい。

「難民鎖国の壁 国連基準とズレ」2005年2月20日

 シェイダさんについては、これまで、英字新聞(デイリー・ヨミウリ)で大きく取り上げられたことがありました。あわせて、このデイリー・ヨミウリの記事のサイトも紹介しておきます。

「Gay Iranian Desperate to Stay in japan」March 24, 2001