6月の同性カップルの婚姻を認める裁判判決を受けて、カナダ連邦政府は7月17日に、国内でのゲイの婚姻権利を保証する新しい法律を提案した。
オンタリオ州での歴史的な判決に控訴するのでなく、連邦政府は結婚の法的定義を修正し、「婚姻ための法的枠の一側面に関する条例」と呼ばれる法案を連邦最高裁に提出した。裁判官がこれを合憲と認めれば、議会での投票へと続く。
この法案には「公民の目的としての婚姻は、他の人すべてを除いた2人の人間の合法的ユニオンである」と示されている。
CBSニュースリポートによると、連邦政府は最高裁に3項からなる特定の問題を考慮するよう要請した。権利と自由憲章に対する今回の法案の適合性、同性婚の是認を拒否する宗教家への憲法上の保護、カナダ議会の婚姻を規定する法的権利である。最初の2項は、政府に権利と自由憲章において、ゲイと宗教集団の両方の権利が守られているということを保証できるかという問題。3つ目の問題は、婚姻の定義づけが連邦政府の責務であることを再確認する目的である。肯定的な答えがでれば、州政府がこの立法を拒否することは難しくなる。アルバータ州はすでに同性婚を認めない発言をしているが、最高裁の判決は同州にこの法に従うことを余儀なくさせるだろう。
この法案が結婚の価値を失わせ、教会の権威をおびやかすだろうという批判もあるが、カナダの国立LGBT権利団体、Egaleはそれはありえないと反論している。それは憲法上で宗教が保護されているのと法案で除外されているからである。 いくつかのカナダの教会はすでに同性カップルの結婚の権利を容認する発表をしている。国内最大のプロテスタント教会であるカナダ連合協会、ユニテリアン協会、改教派ユダヤ協会などである。
もしこの法案が通れば、カナダは同性婚を合法化する3番目の国となる。多くのカップルはもうすでにこの連邦法を実現確定と見て話を進めている。オンタリオ州とブリティッシュ・コロンビア州での同様の判決後、ゲイやレズビアンカップルはこの2つの州で結婚認可を受け始めている。カナダでの居住が必要条件ではないため、アメリカ人のカップルもこの認可を得られている。法律の専門家は、カナダの許可証のアメリカでの有効性が近いうちに試されるだろうと考えている。
関連情報
Canada proposes same-sex marriage law
http://channels.gay.com/news/article.html?2003/07/17/2
Gay Marriage Strengthens All Families Canada Says
http://www.365gay.com/NewsContent/071703canMarriageBill.htm
翻訳&記事の解説:ワタル
(ワタル:埼玉県在住/翻訳スタッフ)
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